- One Candle
道端での出来事
今年3月にカトマンズのタメルの入り口で知り合いを待っている時に遭遇した出来事について書きたいと思います。
私は真ん中に立っていました。
左を向くと物乞いをするおばあさんが座っています。
右を向くと小さなワゴンで駄菓子とタバコを売っているおばあさんが座っています。
どちらも生活は最低ライン。
物乞いのおばあさんにお金を渡せば、露店のおばあさんはどう思うだろう。
かと言って物乞いのおばあさんを目の前にして露店で何かを買うのも気が引ける。
どうしよう。
その時一人の青年が通り過ぎました。
・・・と思ったらUターン。露店に立ち寄りました。
あ、お菓子を買いに来たのかと気にも留めませんでした。
するとその青年はその買ったばかりのお菓子を物乞いのおばあさんに手渡しました。
そして今来た道を引き返していったのです。
青年はその為だけにこっちに来たのでした。
気取るわけでもなく、どちらか片方だけじゃなく、どちらにも手助けを。
なんてスマートな青年なんだろう。
何もできなかった自分にショックを受けたのと同時に、その青年の行動に心が洗われ、その場からしばらく動けなかったのを今でも鮮明に覚えています。
たった一瞬の出来事でしたが、大きな気づきを得た出来事でした。
